最近、納棺師でありながら研修の準備や新卒採用の為に日中はパソコンを、触っていることが多い。
元々事務作業が苦手な上に、オンラインだの動画配信だの初めての試みが多くて1人で調べて、やってみるの繰り返し。
それなら、休みは極力パソコンや携帯電話などのネット系から距離を置いて見ようと心に決めた。
FacebookもLINEも必要最小限にしてパソコンも開かない!
じゃぁ、お家時間どうやって過ごすか
映画を見よう!とAmazonプライムで映画を見たり、、、これもネットかぁ
じゃ、コロナ太り解消のため身体を動かそう!
YouTubeでいい動画があるんだよね、、、これもネットぉ。
じゃぁ、料理でも作るか
あっ、春キャベツどうやって料理しようー!
クックパッド先生教えてください。
コロナ禍ってどう読むのGoogle先生。
『コロナか』かー。ニュースで「コロナかによる延期」は、ずっと「コロナ化」って頭の中で変換してたけど「禍」だったのか。
クックパッド先生もGoogle先生もネットの中に住んでいるのね。
以前はどうやって生活してたんだろう。
今の私の生きてる世界は見事にネット世界にぶら下がって出来ている。
子供の頃(正直に言えば社会人になる頃まで)は家にパソコンも携帯もなかったのに。
ここ2、30年でネットに囲まれた生活が当たり前になっているんですよね。
コロナっていう大きな石を投げ入れられた今の世界も、波が収まった後、急速に新しい当たり前が出来ているに違いないと感じている。
納棺師という仕事でいうと、
新型コロナ禍以前(使い方合ってる?)、仕事を依頼してくれるお葬儀会社や葬儀の担当者から、マスクやグローブ(手袋)をご遺族の前でつけていると、外して欲しいと言われることがよくありました。
亡くなった方は、汚いものではないから、失礼にあたるという理由からです。
納棺師の研修では亡くなった方のボディチェックや、処置の時のグローブの着用はもちろんですが、その後も新しいグローブに変え、旅立ち前のお支度をお手伝いをするように伝えます。
それは納棺師自身の感染の危険や、ご遺族に広めてしまうかもしれない危険を防ぐ為です。
亡くなった方が汚いからではなく、大切な人に安心して近くで過ごして貰いたいから行う必要な防御でしたが、これをなかなか理解して貰えないことがありました。
しかし、この新型コロナのおかげでウイルスから身を守ることが当たり前になり、たくさんの方が防御策を取ってないことに不安を感じるようになりました。
そして、志村けんさんや岡江久美子さんの死は全ての人が、家族とのお別れの時間さえ制限されてしまうかもしれないことを知りました。
コロナで亡くなった方だけではなく、今、多くの人が病院や施設で離れ離れのまま死を迎えています。
大切な人を亡くし、最後に傍に居れなかったことで大きな喪失感や後悔を持っている方もたくさんいます。
葬儀の大切さを改めて感じる人が増えているいかもしれないし、亡くなった方の身支度を整えることに意味を見いだせない人が増えるかもしれない。
コロナ禍の後の、当たり前の世界は以前とどう変わっているのか。
私達、葬儀の業界でも、この新しい当たり前の世界とどう付き合っていくのか、重大な分かれ道に立たされていると感じる今日この頃です。